髭猿

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help リーダーに追加 RSS 落ち粉学士

<<   作成日時 : 2005/02/18 22:53   >>

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以前、そう仕事が有るのに地金が買えなくて、メーカーに地金支給をしてもらった事があります。
その時出た落ち粉は、当然返すわけですが、注意して集めても、3パーセントほどは消えていました。
幸いメーカーとの話し合いで、減り分として10パーセント見てくれるとの事でしたので、差し引き、
7パーセントは余禄となったわけです。
業者にもよりますが、10パーセントは減り分として認められます。
Ptでリングを作って仕上がり10グラムならば、11グラム使ったとして請求してよいと言う事です。

ところが、石留め屋さんは少し状況が違います。
石を留めた時の、爪の切り屑や、彫り留めででる落ち粉は返さなくても良い事になっています。
1本のリングで落ち粉が0.2グラム出たとします、仮に1ヶ月500本やると、落ち粉は100グラムにもなります。
年間1.2キロです。此れを現金にすれば・・・・・・・・・・・。
前回書き込みのコメントでhikoziiさんが、すばらしい五七五を送ってくれました。

    《 石留め屋 切り粉ベンツと 得意がり 》

この句はみごとにこの事をあらわしています。
留め屋さんと話すと、この話はよく聞く事で、業界ではhikoziiさんの言うとおり周知のことですが、
一般には知られていないことだと思います。
「落ち粉で家を建てたよ」とか「子供を大学まで出したよ」と言う話もあります。
そこで、本日のタイトル、落ち粉で子の学費を出す事から、その子を 「落ち粉学士」と呼ぶわけです。
こう書くと、石留め屋は良い仕事だと思うでしょうが、此れが中々大変。
来る日も来る日も、ひたすら留め続けるのです。
「まいっちゃうよ、終わったと思ったら、新しいのがどさっと積まれるんだぜ」
人並み以上の、根気と我慢強さがないと、勤まらない仕事です。

最近は不景気になって、この落ち粉も返すように言う業者も有ると聞きます。
この業界も腕のある人がどんどん消えていくのでしょうか。
原型屋(髭猿の仕事)にも、彫り留めをしてあるように爪を立ててくれとか、彫っているように見せてくれと注文が来ます。
メレーの爪も、切らなくて良いように、ぎりぎりで頼む、出来たら誰でも留められる様に作ってほしい。
こういう時代になったのですね。
その内、「落ち粉学士」もいなくなるかも知れません。
ゆとりの無い所に、腕の良い職人は育たない。
なんでも簡単に、簡単に、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ワタシのブログにも書きましたが・・・
落ち粉集めが大好きです(笑)
個人でやってると、そう集まりませんが・・・
でもフィルムケースいっぱいになるまで集めて眺めるのが好きなんです。
今回は結構集まったな〜〜〜なんて思いながら(笑)

腕の良い職人になるまでには遠い道のりですが
師匠の教えは守っていきたいと思いました。
GIN@Reiko
2005/02/18 23:27
落ち粉が溜まっていくのを見ていると、此れだけ仕事したんだーと言う気になりますよね。
一番仕事が忙しかった頃は、月に30本ぐらい原型を作っていましたから、
落ち粉の量も結構溜まりましたよ。
その分、身体の方も磨り減ったようで、だいぶ”がた”がでてきました。
ただ闇雲に作るのではなく、頭を使いながら作る事が大切です。
落ち粉が溜まるように、よい経験も溜まっていくと良いですね。
髭猿
2005/02/19 11:21

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