髭猿
仏像を作っていた頃(その2)(木材の事)
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作成日時 : 2004/12/26 16:03
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始めは、装飾柄のレリーフ彫りから始まり、仏像の手、足、頭、と順に進んでいきました。
本を参考に、肉の付き具合、プロポーションなど、すべてその本から読み取り、彫ります。
出来上がった物を京都に送ると、悪い部分に手を加えてくれ、講評と共に、戻ってきます。
木材の使用には規制がなかったので、手持ちのものを色々試して彫りました。
桜や梅の木は、硬く鑿も中々進まず、彫りにくいですが、艶は良く出ました。
いちょうは黄色い木で、彫っていくと銀杏の実の匂いを、薄くしたような、生臭いにおいがします。
木目は細かく、ほどほどに柔らかい木なので彫りやすく、艶も綺麗でした。
楠は、彫っていくと樟脳の香りがします、これも彫りやすかったのですが、匂いが結構強く、
目がしばしばしました。木目も粗く、小品には向きませんでした。
白檀は、お香などにも使われる木で、お線香のにおいがします。薄いベージュ色のきで、
木目は殆ど気にならず、柔らかく朴の木のように彫りやすい木です。木屑はお香になるので、
捨てずに取っておきます。ただ高価なのが難点、艶も今一。
桂の木は、セピヤ色の木で、木目も気にならず、とても彫りやすいのですが、柔らかく、艶も控えめ
です。どちらかと言うと、朴の木に近い感覚です。
檜は、よく彫り物に使われます。白い色で美しく、香りもよく品があって彫り易く、彫りあとの艶もいい
のですが、手元に有った木は、木目がハッキリしている上に詰んでいなかったので、小品の彫
り物には、向かないように感じました。また、逆目がハッキリしていて、彫刻等の運びにテクニッ
クがいる木です。
一位の木は、薄茶の木で彫りやすいのですが、逆目が気になりました。艶もあり好い木です。
えりま木は、こけしやアイヌ彫りなどに使われる木で、柔らかく、木目も気にならず、彫りやすい。
紫檀、仏壇などに使われますが、濃い赤みを帯びたこげ茶で、非常に硬く鑿も歯が立ちません。
仏像には向きませんが、とても艶が出て、高級感があり、銀や金を象嵌したりするのには向い
ているので、硯箱を作り、教室展に出しました。大好きな木です。
リュウターで荒削りをし、鑿や彫刻刀で少しづつ削りオイル仕上げをしました。
後年、仏壇屋さんに聞いた所、湯で湿しながら削って行くとの事でした。
黒檀、黒っぽい木目の木で、これも硬いですが、紫檀ほどではありません。 鑿でも十分彫れます。
艶も好いですが、髭猿はあまり好きではありません。
ローズウッド、黒檀のような木で黒檀よりさらに彫りやすくなります。
その他、オーク材、チーク材、バラの根(これでパイプを作りました)、樫、ツゲ、黒柿など片っ端から試した時期がありましたが、結局、仏像には、檜、桂、銀杏、白檀などを使い彫りました。
彫金の硬く冷たい感じより、柔らかく暖かい感じのする木はとても好きで、彫っている時の、
さくさくとした感覚はなんとも幸せな気持になります。
出来るだけ、彫金との組み合わせで使って行きたいと思うのですが。・・・・・・・・・・・・・・・・。
写真左は、ローズウッドにシルバー&K18を象嵌した、硯箱。不動明王と脇士の梵字、金具も
シルバーです。
右は、紫檀にシルバー&K18の象嵌、水滴もシルバーです。
以下つづく
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